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【弁護士が解説】薬機法におけるNGワード

薬機法によって規制される、医薬品等の広告におけるNGワードとは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

薬機法とは医薬品等に関する安全性・有効性を確保するための法律です。

したがって、消費者が効果について誤認してしまったり、製品の効能を過度に誇張したりするようなキーワードを用いた広告は薬機法の目的に反することになり、薬機法違反となってしまいます。

そのため、広告を打ち出す側としては薬機法の内容に注意する必要があります。

 

では、具体的にはどのようなものが薬機法におけるNGワードにあたるのか、またどうやってNGワードにあたるかどうかを判断していくのか、この記事を通して見ていきましょう。

薬機法の適用を受ける広告とは?

薬機法におけるNGワードを検討する前提として、まずは薬機法の適用を受ける広告の範囲について見ていきましょう。

 

薬機法における広告の定義は、「ユーザーを誘引する意図が明確」「特定医薬品等の商品名が載っている」「一般人が認知できる状態」の3つを指します。

 

また、薬機法の適用を受ける商品の範囲についてですが、これは「医薬品・医療機器」「化粧品」「健康食品・食品」「健康器具」の4つです。

 

化粧品には石鹸や歯磨き粉等、一般には日用品と捉えられているようなものが含まれることに注意が必要です。

上記の4カテゴリーに共通するのは、間違った使い方をすると健康被害をもたらすおそれがあるということです。

したがってその広告については、厳格な規制が敷かれることになっています。

薬機法におけるNGワード

それでは、薬機法におけるNGワードについて具体的に見ていきましょう。

 

まず、もっとも重要となるのは、使用自体を禁じられている「安心・安全」「治る」「効果」「改善」の4つです。

これらについては、特に誤認を招きやすく、消費者に与える影響が大きいため、認められた範囲を超えた誇大広告としてカテゴリーを問わず一律に使用が禁止されています。

これらに共通するのは、医薬品等は人によって効果の程度がさまざまであるため、消費者からの誤解を招きやすい表現であるという点です。

この中でも、特に「治る」という表現の使用は、効果が出なかった場合には虚偽となってしまうため特に危険です。

行政指導を受けるリスクがあるほか、最悪の場合、禁錮刑などの実刑を受けてしまう可能性もあるため、使わないようにしましょう。

 

その他にも、それぞれのカテゴリーにおいてNGワードが定められているため、不安な場合は専門家への相談をおすすめします。

また、健康食品や化粧品において、医薬品のような効能を広告することもNGとなりますので、気を付けましょう。

NGワードを判断する方法

NGワードは広範に設定されており、判断が難しい場合も多いでしょう。

そこで、現在打ち出そうとしている広告に用いるワードがNGワードにあたるか判断する方法について紹介していきます。

 

まずは、自分でチェックを行える方法ですが、リスティング広告として配信ができるか試してみるということが考えられます。

リスティング広告とは、GoogleYahoo!などの検索エンジンにおいて、使用者の検索したキーワードに連動して、テキストの形で検索結果一覧の中に表示される広告のことを指します。

このような広告においては、薬機法に違反するNGワードが用いられた広告はそもそも配信ができない仕組みになっており、違法な広告を打ち出してしまう前にNGワードの簡易的なチェックをすることが可能です。

 

次に、インターネット上などで使用することができる専用のツールを使ってNGワードの有無を確かめる方法があります。

もっとも、その多くが健康食品や化粧品についての広告を対象としていますので、その他対象となっていない分野についてはこのチェック方法では不足があるといえます。

 

最後に、薬機法の専門家に広告の調査および監督を依頼する方法があります。

プロフェッショナルに依頼することで、薬機法に抵触しない広告ができるのはもちろんのこと、抵触しない範囲で最大限に効果的な広告を打ち出すことが可能であるため、広告効果についても十分に図ることができます。

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奥田敦弁護士
弁護士
薬剤師
奥田 敦

MLIP経営法律事務所(〒105-0004 東京都港区新橋2-2-3 ル・グラシエルBLDG28-5階)

  • 所属団体
    第一東京弁護士会(53859)
  • 経歴

    大学卒業後、薬剤師資格を取得し、大手製薬会社に入社。

    その後弁護士となり、MLIP経営法律事務所にて執務。

    一般社団法人日本健康寿命延伸協会・理事

     

    薬剤師・医療経営士2級

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